
競輪選手(正式名称:日本競輪選手)は、自転車競技を通じて日本の公営競技「競輪」で活躍するプロスポーツ選手です。
全国に約2000人の選手が在籍し、厳しいトレーニングや戦術を駆使してレースに挑みます。
高額賞金を狙える華やかな面がある一方、実力主義の厳しい世界でもあります。
「どうすれば競輪選手になれるのか?」という疑問を持つ方のために、必要な条件や資格、養成所での生活について詳しく見ていきましょう。
目次
競輪選手になるための条件
競輪選手を目指すには、まず応募資格を満たす必要があります。
年齢制限
17歳以上から34歳以下(男女ともに)
高校卒業後すぐ挑戦する人もいれば、大学・社会人経験を経て目指す人もいます。
学歴
学歴は不問
ただし、体力テストや学科試験があるため、基礎学力と運動能力は必須です。
健康状態
心身ともに健康であること
自転車競技に耐えうる体力・持久力・瞬発力が求められます。
その他
自転車競技や運動部経験は有利
オリンピックや競技経験者の特別枠も存在
養成所入所試験
競輪選手になるには、日本競輪選手養成所(旧・日本競輪学校)への入所が必須です。試験は年1回程度実施され、倍率は2〜3倍と難関です。
試験内容
学科試験
国語・数学・一般常識が中心。難易度は高校入試レベル。体力試験
50m走
1500m走
垂直跳び
背筋力
立ち幅跳び
自転車実技(タイムトライアル)
面接試験
競輪選手としての適性ややる気を確認されます。
日本競輪選手養成所での生活
合格すると、静岡県伊豆市にある「日本競輪選手養成所」に約1年間入所します。ここで厳しい訓練を受け、卒業試験に合格すれば競輪選手としてデビューできます。
訓練内容
実技(バンク走行・スタート練習・スプリント・持久力訓練)
筋力トレーニング
学科(ルール・戦術・車体整備)
精神教育(規律正しい生活)
生活スタイル
全寮制で規律ある生活
起床・食事・訓練・就寝までスケジュール管理
携帯電話の使用も制限される徹底管理
「自転車競技のエリート養成所」といえる環境で、ここを卒業できなければプロ競輪選手にはなれません。
デビューまでの流れ
養成所試験に合格し入所
約1年間の訓練を経て卒業試験
卒業試験に合格すると「競輪選手」として登録
デビュー戦(ルーキーシリーズ)に出場
デビュー当初は「A級3班」からスタートし、成績次第でランクアップしていきます。
競輪選手のランク制度
競輪選手は実力に応じてランク分けされます。
A級3班(新人):デビュー選手が所属
A級1・2班:中堅層
S級2班:上位ランク
S級1班:トップレベル
S級S班:G1常連のスター選手
新人からでも努力と結果次第でS級S班まで駆け上がれるのが魅力です。
女性選手(ガールズケイリン)の場合
女子選手も「ガールズケイリン」として活躍しています。男子と同様、養成所に入所して1年間訓練を受け、卒業後にデビューします。
レースは7人制で距離は短め(1500m〜2000m)
女子限定の大会(ガールズグランプリなど)も開催
女性選手の人気は年々高まっており、スター選手も続々登場しています。
競輪選手を目指すメリットと課題
メリット
高額賞金を獲得できる可能性
公営競技という安定した職業
努力次第でトップに上り詰められる実力主義
課題
入所試験の難易度が高い
養成所での生活が厳しい
プロとして結果を出せなければ収入が安定しない
まとめ
競輪選手になるには、誰でもなれるわけではありません。
年齢・体力・健康状態などの条件をクリア
日本競輪選手養成所の試験に合格
約1年間の厳しい訓練を経て卒業
A級3班からデビューし、実力でランクアップ
華やかな世界の裏には、地道な努力と規律ある生活が欠かせません。
それでも「自転車で夢を掴みたい」と強い意志を持つ人にとって、競輪選手は大きな目標となるでしょう。